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櫻田落語会
(三遊亭司 / 柳家麟太郎)
5月21日(土) 18 : 30

すでに124席目。
史上最高記録更新中です。

隔月で催される櫻田落語会ですが、
3月は震災もありお流れ。4ヶ月ぶりの開催となりました。

一席目が三遊亭司さんで「宮戸川」。
二席目が柳家麟太郎さんで「佐々木政談」。

ところで好きな小説家の話。
一人は吉行淳之介。もう一人は中上健次。

吉行淳之介は、プロの文章屋であることに徹した人だと聞きます。
裏側で計算しつくしているのに、表側はうっとりするそつのなさ。
物語の設定、描く情景の意味、一行開けるかどうかの間の取り方、
漢字とひらがなのバランス。。計算しつくし、削ぎ落とした
無駄の無い文章なのに読んでいるほうにそれを感じさせない。

一方、中上健次は、「私小説」といっていいかな?、
身を削るようなたどたどしさの残る文体だけど、
心が血を流しながら文字が綴られていく感じがして、
辛いけれども心に訴えてくる。

どちらも好き。

噺家さんの好みにも通じるかな。
何度もこの話を噛み締め構成し直し、削ぎ落として自分のものにする人と、
自分の実体験が味わいになっている人と。

「宮戸川」は若い男女のちょっと艶っぽい話。

艶っぽい、といえば思い出すのが、
先代円楽師匠の「豊志賀の死」と、権太楼師匠の「短命」。
こんなに噺家さんによって印象が変わるんだ、と驚いた話。

さらに思い出すのが、向田邦子がテレビドラマ「隣りの女」で、
根津甚八に桃井かおりの口に甘栗を押し込む、というシーン。
これについて、吉行淳之介が「向田さんは男女の機微に疎い」と
感じたと書いているのですが、吉行ならば、このシーンに
艶っぽい意味を持たせるためにこうする、と書いています。
詳しくは「向田邦子ふたたび」にあります。

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(1986/08)
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読解力と表現力と、100%をやらずに数パーセントを聞き手の想像力に委ねること。

それは、コピーライターとて同じこと。

そんなことを考えた落語会でした。
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2011.05.24 / Top↑
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